商業BL雑レビュー(1) ~抽象的すぎですまん~ 下
前回のレビュー、腐女子のほしい情報ゼロってマ?
だって、詳しく内容話すとネタバレになるし、、、カップリングの属性は試し読みしてきたほうがはやいし、、、カップリングが刺さるかよりも総体としてのボーイズラブが刺さるかどうかのほうがデカいっていうのが個人的商業BL観です。我はボーイズラブの感想を書いた。(個々の境遇や関係性もカップリングに還元されるからカップリングがボーイズラブの全てという見方もあるね、確かに)
とかなんとかいって何ひとつ伝わってなかったらすみません。
~小説編~
「犬ほど素敵な商売はない」榎田尤利
まじで犬になる。すごいへんたいのせかい。あんまりダイレクトに性的ではないからこその匂い立つようなエロさ(?)がある気がします。でも、めちゃめちゃわかるな~~~受け(犬)の気持ち。(特定の他者に全てを委ねたいという願望のあるMの人間の意見です)
ある種の不健全なSMというか、S(飼い主)とM(犬)にならざるを得なかった二人(あるいは運命の出会い)の心理を描き切った名作(とぼくは思います!)。
悲しくて切ない変態(?)同士が互いの空虚を埋めようとする話。
「アドリアン・イングリッシュ」シリーズ 著:ジョシュ・ラニヨン 翻訳:冬斗亜紀 イラスト:草間さかえ(!)
海外のM/M小説を翻訳し挿絵をつけて出版しているモノクローム・ロマンス文庫の一冊。本シリーズ以外の同文庫作品も別作者含め数冊読んだけど、ふつーにボーイズラブとして違和感なく読めた。文化の違い(愛称、、、)とか翻訳の後ろからうっすら感じる言語の違いとかが楽しい。
「アドリアン・イングリッシュ」シリーズは武骨な警察官×心臓に病を抱える黒髪美人ミステリ専門書店店主兼ミステリ作家(ウワーッ!)がミステリやりながら近づいたり離れたりするので、ずっとおい!もどかしいわ!っていいながら一気読みしてしまった。攻めはクソ(不倫野郎)だし受けもちょっとしっかりしなさいよって言いたくなるけど、小説がうめ~ので読まされてしまった。あと、受け主人公だからどうしても攻めに惹かれてしまうっていう引力もビンビンに感じちゃうよね。
(ここにきて初めてまともなボーイズラブ紹介っぽくなったのでは???!!!)
「狼を狩る法則」シリーズ 著:J・L・ラングレー 翻訳:冬斗亜紀 イラスト:麻々原絵里衣
同じくモノクローム・ロマンス文庫より、オメガバースの源流でもある人狼もの。ふつうに人狼の設定が熱い。なるほど海外作品でよく見る人狼とか吸血鬼とかのファンタジーがロマンスに都合よくバース化されてそこから派生したのがオメガバースやらなんだな!ってこのシリーズを読んだらよくわかった。
人狼ものっていうのもアメリカっぽ!って思ったけど、1巻のメインCPときたらまじでハンバーガー、ピザ、ドーナツ食って、おっ野菜食ったか?と思ったらリンゴまるかじりなのでめちゃめちゃ面白かった。あと、攻めは受けをリトル・ビットと呼ぶ、、、
先住民族の居住地区とかそういう話がさらっと出てくるのもアメリカ社会みある。
ボーイズラブから覗くちょっと新鮮な生活もいいものですね。
~番外(実質ボーイズラブ)~
「LOVELESS」高河ゆん
ゼッテェパロりてえ中二設定。きみ知ってる!!??スペルバトルだよ!!!
戦闘機とサクリファイスはふたりでひとつ。戦闘機はサクリファイスの命に従って言語を用いて戦い(スペルバトル)、戦いのダメージは全てサクリファイスが引き受ける。カッケェーーー!!!
ペアには「名前」があって、真実の「名前」は体のどこかに浮かんでくる。(ex.「LOVELESS」LOVELESSの戦闘機とかLOVELESSのサクリファイスとかいう)運命のつがいなんですわ、、、、、
あと、人間には猫耳しっぽがついてて童貞処女じゃなくなるととれます。このまれにみるただ不純な欲望を満たすためだけに存在する設定好き。
「オメガ・メガエラ」丸木戸マキ
明治大正風身分階級世界にオメガバースをぶちこんだ昼ドラ。性別が色んな意味でぐっちょんぐっちょんの昼ドラが見たいときにおすすめです。人と人間執着は「ポルノグラファー」が実写化されました丸木戸マキなので信頼していいかと。
「レオとマブ~ふたりはさらざんまい~」原作:イクニラッパー 作画:斎藤岬
ウウッ、、、、、以前買うほどでもなかったかななどとのたまったことを撤回します、、、さらざんまい、アニメも小説もまだみれていないのですが、ただつらいという感情だけはツイッターで伝わってきております。そんななかのこのほのぼのゆるふわトンチキラブ世界、、、救済でしかない。尊いよ、、、、、(これはオタクスラングではなくまじの尊いの感情)たとえそれがやさしい幻想でしかなかったとしても。
(本編追ってから言いな )
「オトメの帝国」岸虎次郎
おめぇ「オトメの帝国」読んでっか???
ボーイズラブ以外のエッチな漫画はほとんど読んだことがないのですが、このシリーズだけは全巻持ってます。
岸虎次郎先生はボーイズラブもすごくいいけど、そもそもボーイズラブの文脈との親和性が高いんだと思う。カップリングがつえぇんだ。
あと普通にエッチな漫画としても有用性が高い。JKがあるあ、、、するまでもなくねえよ!のやつではあるんだけど、一瞬ある!って思わされちゃうんだよねなんか。そこが絶妙で好き。
Sho-ComiもToLoveるもわからんかったけど、「オトメの帝国」でなるほどこういうことねってちょっとわかった。
以上、商業BL雑レビュー(1) ~抽象的すぎですまん~ 完
お気に入りのボーイズラブはほとんど向こうに置いて逃げてきたから戻ったらまた書く。