言い訳

駄文ってことは知ってるから許してください

コインランドリー実況

今晩は。只今の時刻は20時44分、わたしはコインランドリーにいる。8月も末、猛暑が続く今日この頃だが、未だに片付けていなかった冬用の布団を洗いに来た。
「深夜のコインランドリー」に憧れがあったが、実際来てみるとそういいものでもない(深夜という時間帯でもないが)。エアコンはろくに効かず、そこらの床では羽虫が這っている。暇つぶしにと持ち込んだローソンの弁当はあまり美味くなかった。
あ、「店内でのご飲食、飲酒、喫煙は衛生上固く禁止致します」。見なかった振りをしてデザート兼水分代わりのパピコを啜る。パピコはいつ食べても美味い。暑ければなおさら。やっぱりちょっと「深夜のコインランドリー」っぽいかもしれない。
しかし、この時間にも関わらずそれなりに多くの洗濯機と乾燥機が埋まり、人の出入りもそこそこある。そもそもこのコインランドリーは23時閉店だった。
ドラム式洗濯機の中で、重たい布が上から下へと水しぶきを上げて叩きつけられる様を見ているのは結構楽しい。
真っ暗な外から見たら煌々と光る店内は、それっぽい、のだろうなぁと思って窓のほうを向いたら、どことなく生理的嫌悪感をもたらす薄黄色の蜉蝣が数匹張り付いていた。
蟷螂だ!蜉蝣の集団を数え、辿っていたら、その先に小ぶりな蟷螂がいた。残念ながら、わたしは虫取り網とカゴを携えて実家の前の花壇を走り回っていた小学生ではなかったので、せっかくの大物を捕獲するすべはない。かっこいい虫と取るに足らない虫を区別する感性を失ったのはいつの頃だろうか。
本棚には背表紙が煤けてもはや読み取れぬ、巻数がとびとびのこち亀に最新の女性誌
あ、洗濯が終わってしまう。ちなみに布団はむき出しで腕に抱えて歩いて来たし、当然帰りも同じだ。洗濯機は先程止まったが、書き足りず腰が重い。時間を潰すことには見事に成功したが、夢中になってしまって本懐が進まないというのも暇つぶしとしては失敗かもしれない。